こんにちは。
今回はマダイを使ったお料理の有名どころ「鯛めし」について。
初夏の雰囲気を感じられる6月末。
釣り仲間からいただいた立派なタイが入手できたので、これはと思い前々から作ってみたかったということもあり実行へ。
しかし、出来上がったモノはあまり美味しくない…。
なぜなのか?
理由を調べるうちに「3つの答え」にたどり着きました。
この記事では美味しくない鯛めしの原因と対策について書いていきます。
記事の「目次」
初夏のマダイ
まずはどんな感じの魚でしょうか…と言いますとこちらです。
50cmちょっとでしょうか、体高もあり綺麗で立派なタイです。
もらった日の午前中に釣ったもので、京都にてタイラバで釣り上げたとのこと。
他にもクーラーボックスには70cm後半の大物の姿もありました。
タイは大きくなりすぎると特に大味になるので、そちらは失礼ながら丁重にお断りしました。
まな板の上のタイ。
ということで、まずはウロコ落としからスタート。
捌き方はシンプルに
こんな立派な魚を捌くのは久しぶりですので、事前にサビ気味の出刃包丁を砥石で研いでおきました。
そしてウロコ落とし。
魚も立派ですがウロコももちろん大きくしっかりしています。
ウロコ落としがあればよかったのですが持っていなかったので地道に落としました。
ウロコが飛び散っていいように新聞を敷いたり水を掛けつつ作業したりと工夫しました。
その甲斐あってか無事この行程が終了。
続いて、内臓を取って3枚おろしに移ります。
最も太い中骨を感じつつ包丁で身を削いでいくイメージ。
お世辞にも上手とは言い難い出来栄えですが、切れ味の落ちた包丁での3枚おろし。
しかし釣り人たる者、釣った魚の料理の腕も磨かないといけません。
処理も含めて今後も修行はまだまだ続きそうです。
切り身の臭みの対策も
先ほどの3枚おろしで取れた身の処理をします。
まずは腹骨をすいていきます。
その次に血合い骨を取り除き短冊を作りました。
あとはこちらを切っていき、鯛めし2回分の量のぶつ切りが完成しました。
これが1回分の量。
だいたいお米の量は3合くらいを想定しています。
ここで臭みを取るために酒と塩で少し漬けておきます。
生姜もあればよかったのですが家になかったので今回は見送りです。
作り方は炊飯器で簡単に
下ごしらえが完了しましたらお米を炊く準備です。
予定通り3合で炊き上げるので、お米を洗って調味料込みで釜の3合ラインまで水を満たします。
この時使う調味料はコレ。
「創味のつゆ」これだけにしました。
炊き込みご飯系ではいつもお世話になっている「おつゆ」です。
また、シンプルにめんつゆでもいいかと思います。
1合あたりこれを大さじ1杯〜1杯半ほど入れるので、今回は×3ほど入れます。
そして切り身も一緒に釜に入れておきます。
薬味も入れたかったのですが、これまたいい感じのものがなかったのでこちらも見送りとしました。
とりあえず通常モードで炊き上げます。
見た目は美味しそう
約50分後。
炊飯完了の音楽がキッチンに鳴り響きます。
ついに完成しました鯛めしがこちら。
シンプルにタイだけなので彩りは全くですが、いい香りがします。
これを翌日のお昼のお弁当に詰め込んでいきます。
「桜鯛」と「麦わら鯛」
翌日のお昼休みにいただいてみました。
ひと口目の感想はというと、脂が乗っていなかったという印象。
この魚の旬は冬〜春で、この時期は「桜鯛」と言われ親しまれていますね。
これは産卵前に体力をつけるためにエサの荒食いをして年の中で最もいいコンディションになるためです。
しかし、春の産卵期を過ぎると「麦わら鯛」と言われ、脂の落ちたの身質となります。
子孫を残すべく全力を尽くし疲れてしまった結果です。
これが1つ目の答え「シーズン」です。
出汁に対する意識
今回使用したのは「創味のつゆ」という万能なつゆを利用しました。
しかし、美味しさを引き出すにはタイそのものから出汁を取る必要がありそうです。
せっかくの尾頭付きでしたので、アラを使って出汁をとればよかったなと感じる次第です。
これが2つ目の答え「出汁」です。
下処理は味を左右する最大の要素
最後に最も大きな原因を突き止めました。
それはタイ自体の下処理について。
捌く前の写真を見ればわかりますが、血抜きがなされていません。
頂き物なので贅沢は言えませんが、締めと血抜きは魚を美味しくいただくためのポイントと言って間違いありません。
そして調理風景にも問題が。
これは大きく2つ。
1つ目が「水気」です。
臭み取りの後に身についた水分をしっかり取りきれていないことが、美味しくないと感じる原因。
キッチンペーパーでしっかり処理しなければなりません。
また、ピチットシートを利用するのもいいでしょう。
そして、2つ目が「身の加熱」です。
炊飯器に直接身を入れるのではなく、はじめにグリルで焼いてから炊飯器へ入れる。
これが美味しく仕上げるために必要な行程のようです。
上記をまとめて3つ目の答え「下処理」です。
作り方は色々。美味しくする一手間を
色々と調べた結果「3つの答え」にたどり着きました。
やはり下調べなしで調理を始めたことがそもそもの原因。
釣り場で行う「締め」、調理の際の「下処理」、そして魚の美味しい「シーズン」
どれも基本的なことばかり。
これらをクリアしてより美味しい鯛めしを作れるようにしていきたいですね。
ご閲覧ありがとうございました。